ピーチガールとはジェットコースター・ロマンス

待ちに待った、映画 『ピーチガールがついに公開されましたね!

一年ほど前に、メレンゲ、めざましのレギュラー決定と同時期に ”初映画・初主演” と称して発表されたのを思い出します。それから考えると長かったような短かったような…無事公開日を迎えられたことを心の底から嬉しく思います!おめでとう!

 

 

 

 ピーチガール   作者  上田美和

原作となる漫画版は、講談社別冊フレンド』1997年10月号から2004年1月号まで連載。単行本は講談社コミックスフレンドBから全18巻が発売され、総発行部数は1400万部を超えている。1999年には第23回講談社漫画賞で少女部門賞を受賞している。連載の終了後、『別冊フレンド』2004年10月号からスピンオフ作品の『裏ピーチガール』の連載がスタートしたが、こちらは2005年6月号掲載分をもって休載している。2016年から、『BE-LOVE』にて『ピーチガールNEXT』の連載がスタートした。(引用 ウィキペディア)

 

 

ピーチガールの連載が始まった時の私はなんと2歳。高校生になってからは少女漫画は割と読んでいた方ではあったのですが、こんなヒット作を発掘することができなかった自分、無力すぎるぞ〜!僭越ながら、実写化が決まり伊野尾くんが主演をつとめると聞いてから読み始めました。それも映画を見る1ヶ月ほど前に読み終えるという…ギリギリでいつも生きていたいから……

 

 

 ※ここから先は原作・映画のネタバレを含みます。

※個人的主観を含みます、ご了承ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピーチガールとは

 

  • 超王道の少女漫画
  • お決まりの三角関係
  • ヒロインの邪魔をする女がヤバイ
  • 尋常じゃないほどのすれ違い

 

簡単にまとめるとこんな感じです。

 

本当はあらすじなんかもつらつら書けたらと思ったのですが、わたしの文章力では全18巻の間に巻き起こる出来事をまとめられない…無念……それくらい内容がとっても濃いです。とにかくキャラがみんな恋愛脳で動きまくります。ゆえに、すれ違い・勘違い等が炸裂。

 

 

乙女心というのは常に不安定で、揺れ動く。そんな心情のありのままを描いたのがヒロインであるももちゃん。ピュアすぎるゆえに、優しくされるとコロッと気持ちが変わってしまう。そんな素直なももちゃんは作中で色んな表情を見せてくれます。素直すぎて感情の変化について行けなかったババアここにあり。

 

 

さぁ!我らが伊野尾くん演じる、当て馬(?)ポジション(だった)カイリ。とにかくチャラい。みんなの前では常におちゃらけてるけど、心の中では悩んでいたり兄の存在から劣等感を抱えていたりと、実は繊細な男の子だったりする。でも正直、も〜もちゃんっ♡だったカイリには一番に好きな人は別にいるっていう事実をのみ込むのにこれまた時間を要しました。ババアだからのみ込む力が弱ってるんだ!

 

 

真面目で優しく誠実な好青年なとーじは、もう見てられないって思ってしまうシーンがいくつかあった。大きな嘘をついて好きな子を守る選択をした彼には惜しみない拍手を送る。よく決断した!キミは誰よりも強い!

  

 

こんな血も涙もない極悪非道の女の子って存在するのかって思わせてくれたのはもちろん沙絵ちゃん。今まで読んできた少女漫画の中でダントツ、他を圧倒するほどの悪女です。ももちゃんの不幸が自分の幸せ”その幸せを手に入れるための執念深さに恐怖を感じた。基本的に事の発端が沙絵ちゃんなわけで、解決しても次は何をするつもりなんだとビクつきながら読み進めてる自分がいました。オンナってこわ〜い!

 

主要キャラには軽く触れてみました。他にもクセがすごいカイリの兄・涼さんがいたり、カイリの好きな人にあたる元家庭教師、現高校の保健の先生・操ちゃんがいたりと本当に色濃いメンツが揃ってる!

 

 

トントン拍子でお話が進んでいくので、ページをめくる手が止まらない。あっという間に全18巻を読み終えていました。

 

 

ここで不安がよぎる。2時間にまとめることは至難の技なのではないか?

全てを盛り込むのは不可能なので、映画のために設定を変えることは必要不可欠。ドロドロしている部分はぼかしたり、沙絵ちゃんのゲスさをマイルドにする修正もいれなきゃマズイぞ。一体どんな仕上がりになっているのだろうか!ワクワク、ソワソワ!

 

 

公開日まで待ち遠しいな〜なんて思っていたら、 素敵なご縁がありまして、5/12(金)に名古屋で行われた特別試写会に参加しました。ダメ元で応募したのが当たりました!キセキ!

伊野尾くん、美月ちゃんに加えサプライズで真剣佑くん、この御三方の舞台挨拶がありました。こちらの感想もうまく伝えられたらと思ったのですが、語彙力が乏しすぎるので控えますね。でも気持ちがいっぱいいっぱいすぎてTwitterの方ではポツポツと呟かせて頂きました。簡潔に申しますと「3人とも抜群にお顔が美しかった」です!以上!

 

 

 

舞台挨拶終了後、感極まって目から塩水が止まらず…しかし容赦無く映画は始まりました。

 

 

 

ももちゃんはこんな子、とーじは、沙絵ちゃんは、カイリは・・・とわかりやすく説明しつつで冒頭の掴みはバッチリ!

5分に一度、恋の事件が巻き起こる!急展開ラブストーリー

ここから先はこのキャッチコピーの通りです。めまぐるしく物語は進んでいきます。振り落されるんじゃないかって、まばたきの回数減らして食らいつきました。

まるでジェットコースターに乗ってるかのよう。急上昇・急降下・急旋回を繰り返すヘビーなやつ!側から見て、あんな高いとこから落ちるんだ〜めっちゃカーブしてる〜〜って分かってても、いざ乗るとそんなことは考えない、ノンストップでコースを走る乗り物に身をまかせ、とにかく楽しむしかない状況。

恋はジェットコースターってキンキ兄さんも言ってるよ〜!ロマンス!

 

ピーチガールはそんな感じでした。原作を読んでストーリーを頭に入れたけど、映画が始まるとあまりの展開の速さについていくのに必死。見る前に抱いてた不安は見事的中、120分という短い時間に詰めるだけ詰めた内容となっていました。5分に一度…とあらかじめうたわれていたけど、ここまで忙しないとは。ももちゃんやカイリ、とーじの気持ちに寄り添って見たかったのですが、そんな時間は与えてもらえなかった!ババアに厳しい!

 

とーじに突然別れを告げられた後に、雨の中とーじの家の前で待つももちゃん。好きなのに冷たく突き離すとーじ。泣き崩れたももちゃんを優しく抱きしめるカイリ。悲しさ切なさ悔しさが入り混じるこのシーンに感情移入をしようとした頃にはすでに切り替わる場面。お願い待って!置いて行かないで!

 

 

 

劇中歌として起用された、いきものがかりキミがいる   YUKIドラマチックがここぞというとき絶妙なタイミングで流れてとっても素敵、でもなぜか違和感を感じる。

 

友人「ミュージックビデオを見てるみたいだった!」

 

そ、そ、それだ〜!!!!

ナイスなタイミングにも関わらず感じた違和感の正体に気づかせてくれた友人に感謝。映画のストーリー性としては少し弱いが、ドラマ仕立てのミュージックビデオとしては申し分ない完成度といった印象でした。

 

 

私が高校卒業して早3年…社会の荒波に飲まれながら生きてきたせいか、青春という二文字から遠く離れたところまで来てしまいました。5年前の自分がこの映画と出会っていたら、もう少し違った見方ができていたのかもしれない。

 

 

 

ここまでは、少しマイナスな意見を並べてしまいましたが、あくまでも映画の内容についてのみの感想です。

 

 

 

 

キャスト陣のピーチガールに対する想いは、これでもかってくらいたくさん伝わってきました。

 

美月ちゃんは、ももちゃんの喜怒哀楽をとっても上手に表現していて、所々で「かわいい〜」とつい声に出してしまうくらい。真剣佑くん演じるとーじも、永野芽郁ちゃん演じる沙絵ちゃんも、キャラクターをよく理解し自分のものにしていました。

 

 

 

そして、何よりも伊野尾くん演じるカイリ。

実は私は最初、カイリ役が伊野尾くんって知ったときに少し違うような…って気持ちがありました。だからって他にカイリ役に相応しい俳優さんは?って聞かれても候補が浮かばない。曖昧な理由でそんなことを思ってしまいました。

 

雑誌のインタビューで、伊野尾くんなりの解釈、撮影時のエピソード等を知って、カイリは伊野尾くんが演じるべき役なんだって自然と気持ちも変わっていきました。

実際に映画を見て、目の前にはちゃんとカイリがいた。今の伊野尾くんっぽいな(笑)って思う部分もあったりしたけど、でもそこがカイリと伊野尾くんの共通点なのかなってハッとさせられたり。伊野尾くんはちゃんとカイリを自分のものにしていた。俳優・伊野尾慧としての本気をスクリーンいっぱいに見ることができました。

 

伊野尾くんが苦戦したとお話ししていた、父と衝突するシーン。悔しさ、寂しさが抑えきれず流した涙はとても美しかったしかっこよかった。それは、カイリの流した涙でした。

 

 

私のお気に入りはやっぱりももちゃんとカイリのデートシーン。ダイジェストではあったけど、誰もが羨むカップル像だったのでは。幸せそうに笑う2人を見ていたら、多幸感に包まれました。

そして、この作品はエンドロールまで盛りだくさん。元々映画を何本も見るわけではないのであれですが、エンドロールを最後まで釘付けで見た作品は久々な気がします。みんなが一丸となって作り上げた映画、キャスト陣だけではなくスタッフさんまでもが仲良く和気あいあいとした現場だったんだろうな〜っていうのが容易に想像できました。

 

 

 

このピーチガールという映画作品では、メインキャスト4人の色々な表情が見れます。それが本当にかわいいんだ!ピーチガールで得た知識と自信を糧にして、それぞれ別のフィールドにはなるかもしれないけど胸を張って頑張っていって欲しいし、それを全力で応援したいなって思いました。そしていつか別の作品で再共演のお知らせが舞い込んでくるといいなぁ。

 

 

 

私は原作を前もって読んでから映画観賞しましたが、もしも原作読まずに見に行ってきたよ〜って方がいらっしゃいましたら、捉え方に違いがあって面白いんじゃないかなって思うので、ぜひに感想を聞かせて下さい!お願いします! 

 

 

長々となりましたが、最後まで目を通してくださった方、ありがとうございました!